寒くなるとおでんが食べたくなります。
私にとっては食べるところよりも
作るところがメインの楽しみです。
予定のない日に「今日はおでんの日」
と決めて朝からのんびり仕込みます。
楽しみに取っておいた
ショパンコンクールの受賞者コンサートを
流しながら優雅な気持ちで仕込みました。
一番好きな作業は大根の面取りです。
今回は里芋の親芋も面取りしました。
下茹でが長すぎて今にも崩れそうです。
二番目に好きなのは蒟蒻の隠し包丁
三番目がゆで卵の殻むきです。
*
ショパンコンクールは
演奏者によってピアノが違います。
なので演奏者が変わるたびに
ピアノを入れ替えるのです。
ステージの中央に穴が開いて
ピアノが出てきて入れ替えます。
入れ替えが終了すると拍手がおきます。
なんだか自分も会場にいるみたいで
おもしろいです。
下処理の終わった具材を出汁の中へ
煮込んで味を入れたいものと
火を入れずに味を含ませたいものとで
鍋を分けます。
半熟で仕上げたい玉子と
煮崩れしそうな里芋は
温めた出汁に浸しておきます。
味の入りにくい蒟蒻と
よく味を入れたい大根は
弱火でコトコト1時間ほど煮込みます。
その後は夕方まで寝かせておきます。
すっかり出汁の染みた大根の鍋に
湯通しした厚揚げとがんもを入れて10分
同じく湯通しした練り物を入れて5分。
玉子と里芋の鍋には
ウインナーとはんぺんを入れて
温まったら火を止め完成です。
クラシックを聴いて育つ野菜や肉は
美味しくなると言うけれど
ショパンを聴いて育ったおでんも
美味しくなりましたよ。